会計年度任用職員として働いていると、「来年度も更新されるだろうか」「このままの給料でやっていけるだろうか」と不安になることがあります。
給料やボーナスの見通しについては別の記事でまとめていますが、それでも「やっぱり転職を考えたい」という方に向けて、この記事では転職サービスの選び方を整理します。
先に結論を言うと、転職サービスに「一番おすすめ」はありません。あるのは「自分の状況に合うタイプ」です。この記事では順位を付けず、タイプごとの向き不向きで解説します。
まず確認:進路は転職だけではありません
転職サービスを見る前に、会計年度任用職員の進路は大きく3つあることを確認しておきます。
- 正規職員を目指す:自治体の社会人採用試験などを受ける道です。今の職場での勤務経験が、そのまま受験や面接で活きる場合があります。
- 民間企業へ転職する:この記事のテーマです。正社員登用を目指すなら、こちらが本命になります。
- 今の職場で続ける:任期更新を重ねながら、給料の改定や昇給の動きを見て判断する道です。
「なんとなく不安だから転職サイトに登録する」のと、「正規登用か民間か、方向を決めてから動く」のでは、選ぶサービスも変わってきます。まずは自分がどの進路に近いかを考えてみてください。
転職サービスの4つのタイプと向き不向き
転職サービスは、仕組みで分けると4タイプあります。
| タイプ | 仕組み | 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|---|---|
| 転職サイト(検索型) | 自分で求人を検索して応募する | 自分のペースで探したい人。まずは求人の相場を知りたい人 | 何から探せばいいか分からない人 |
| 転職エージェント | 担当者が求人を紹介し、書類や面接の助言をする | 正社員転職を本気で進めたい人。初めての転職で進め方が不安な人 | まだ辞めるか決めていない人(面談の日程調整など、動き出しの負担が大きい) |
| スカウト型 | 経歴を登録すると企業やエージェントから声がかかる | 在職中で時間が取れない人。自分の市場価値を知りたい人 | 声がかかるのを待つだけでは進まないので、受け身すぎる人 |
| 診断系 | 適性診断やキャリア診断で自分の強み・適職を把握する | 辞めるかどうか自体を迷っている人。何が向いているか分からない人 | 具体的な求人を今すぐ見たい人 |
会計年度任用職員の場合、最初の一歩としてハードルが低いのは「転職サイトで求人の相場を見る」か「診断系で自分の立ち位置を知る」ことです。登録したからといって、すぐに辞めなければいけないわけではありません。情報収集のつもりで使うのがちょうどいい距離感です。
会計年度任用職員が選ぶときに見るポイント
正社員求人が中心かどうか
サービスによって、扱う求人の雇用形態は違います。「今度こそ正社員で安定したい」という目的があるなら、正社員求人が中心のサービスを選ぶことが大切です。登録前に、求人検索で雇用形態を絞れるかを確認してみてください。
在職中に無理なく使えるかどうか
会計年度任用職員は勤務日数が決まっている方が多く、平日の日中に面談や電話が入ると困ることもあります。やり取りがアプリやメール中心で進むか、面談がオンラインや夜間に対応しているかは、地味ですが大事なポイントです。
費用は基本的に無料
求職者側の利用は、転職サイトもエージェントも基本的に無料です(費用は採用した企業側が払う仕組みです)。登録や相談の段階で求職者に料金を求めるサービスは、通常の転職サービスとは別物と考えて注意してください。
自分の経験がどう見られるか
会計年度任用職員としての勤務経験は、窓口業務・事務処理・住民対応など、民間の事務職や接客職と重なる部分が多い経験です。経歴を書くときは「非正規だった」と引くのではなく、担当した業務の内容で書くことが、民間の採用担当には伝わりやすくなります。
転職活動で気をつけること(現職への配慮)
公務員(会計年度任用職員を含む)として働きながらの転職活動では、次の点に気をつけてください。
職場に知られない進め方をする
- 転職活動は勤務時間外に行い、職場のパソコンやメールアドレスは使わない
- 転職サイトやエージェントへの登録は、個人のスマートフォンとメールアドレスで行う
- スカウト型サービスでは、勤務先が特定される書き方を避け、経歴は業務内容の範囲で書く
- 面接の日程は、勤務に支障が出ないよう有給休暇の範囲で調整する
上司や同僚に「転職を考えている」と伝える必要は、内定が決まるまで基本的にありません。更新の面談などで聞かれた場合も、決まっていない段階で詳しく話す必要はないでしょう。
守秘義務は退職後も続きます
地方公務員には守秘義務があり、会計年度任用職員も対象です。職務上知った住民の情報や内部の情報を、転職活動の場で話したり、経歴書に書いたりすることは絶対に避けてください。この義務は退職した後も続きます。「前職でこんな内部事情を知っている」というアピールは、採用側にとっても信用を落とす行為です。
任期と退職のタイミングを確認する
会計年度任用職員は任期が区切られています。次のような点は、転職先の入社時期を決める前に確認しておきましょう。
- 現在の任期がいつまでか、退職の申し出はいつまでに必要か(任命権者や所属の取り扱いを確認)
- 年度途中の退職が、翌年度以降の再応募や任用に影響する場合があること
- ボーナス(期末・勤勉手当)の支給基準日との兼ね合い。退職日によって受け取れるかどうかが変わります
迷っているなら、診断から始めるのが低ハードルです
「辞めたい気持ちはあるけれど、転職先のイメージが湧かない」という段階では、いきなりエージェントに登録するより、キャリア診断のような「自分の強みや市場価値を知る」ステップから入るほうが進めやすくなります。診断は登録が成果ではなく、あくまで情報収集です。
一般の公務員向けの転職準備の進め方(自己分析から市場価値の確認まで)は、こちらの記事でもまとめています。
まとめ
- 会計年度任用職員の進路は、正規職員を目指す・民間へ転職する・今の職場で続ける、の3つ。まず方向を考えることが先です
- 転職サービスは「転職サイト/エージェント/スカウト/診断」の4タイプ。順位ではなく、自分の段階に合うタイプで選んでください
- 選ぶときは、正社員求人が中心か、在職中に使えるか、費用は無料か、を確認する
- 転職活動は勤務時間外・個人の端末で行い、守秘義務と任期・退職のタイミングには特に注意する
待遇への不安がきっかけの場合は、転職と並行して、給料やボーナスが今後どうなるかも確認しておくと判断がぶれません。
会計年度任用職員の転職活動で分からない点があれば、質問箱で受け付けています。いただいた質問には、記事の追記やFAQの形でお答えします。
















コメント